クリプト

ようやく前期の授業動画作成が終わって、あらためて動画のアクセスデータを見てみると、すべての授業を最後まで全部視聴していたのはおそらく受講者の5%ぐらいだということがわかった。

昨年度はスタートが5月にずれ込んで授業回数も少なかったので単純に比較できないものの、最初の2〜3回はそれなりに見てるけど、4回目以降は20% → 10% → 6% … といった感じで回を追うごとにアクセス数が減っていく傾向はほぼ同じだった。

自分でも edX や Coursera でオンラインコースを試しに受講することがあって、相当関心のある内容でないかぎり、2〜3回目以降はなぜか遠ざかってしまうので、オンライン授業というのはそういうものなのでしょう。

でも、授業の内容を踏まえてレポートを出して基準をクリアしないと単位を出さないので、学生諸君はがんばって下さい。(締切を過ぎたら、どんなにおもしろい理由をつけても提出は受け付けません)

それはそれとして、ブロックチェーンにはしばらく興味を失っていたのだが、年明けあたりからビットコインやアルトコインの価格が急上昇して、テスラがビットコイン決済を入れたと思ったらすぐにやめてしまったり、なにやら騒がしいなあと横目で見ていた。

しかし「騒がしくなってきたということは、なにかしら進展があったということか?」と思い直して、あらためて調べてみたら、3年ぐらい前からテクノロジーとしても、サービス実装としても、ずいぶんな進展があったことがわかってきた。

まず、資金決済法の改正で、2020年5月から「仮想通貨」ではなく「暗号資産」に呼称が変わっていた。さらに、国内で暗号資産と法定通貨との交換サービスを行うには、暗号資産交換業の登録が必要になり、国内での規制が整いはじめている。

そして、いろいろ記事や動画を漁っていると「DEX」や「DeFi」というのが2020年の夏に盛り上がっていたらしく、「それって何?」と興味関心のトリガーが引かれ、グイグイとクリプトの沼に引き込まれていってしまう。

ブロックチェーンとアルトコインにもいろいろな種類があって(柴犬コインとか、パンケーキコインとか)、取引所にコインを預けて流動性を提供すると利子がついたり、その取引所のコインがもらえたりする仕組みが稼働したそうで、トレーダーさんたちがどんどん流入して暗号資産市場そのものの規模が急激に拡大中ということらしい。

さらに、テクノロジー面ではこれまでのブロックチェーンのいろいろな課題をクリアしようと試みるプロジェクトが次々と新しい展開を見せているらしく、コンセンサスアルゴリズムやガバナンスなど、それぞれ工夫している様子がわかっておもしろい。

とはいえ、まだまだ発展途上の分野なので「これはヤバい」というものも散見される状況。しかし、こういうものは自分で手を動かしてやってみることでわかることも多いので、初心者向けの情報を頼りに取引環境をつくっていろいろ試してみた。その結果「なるほど暗号通貨ってのはこういう仕組みで動いているんだな」というのがよくわかった。

特に、イーサリアムはグローバルプラットフォームになったけど、参入者が増えたので取引が混雑してガス代(ネットワーク利用料)が高騰して「なんだ結局既存の金融システムより手数料かかってるじゃないか」という状況。

そんな感じで2〜3年遅れでキャッチアップしてると、今年は「NFT(Non-Fungible Token)」でクリプト界隈が大盛り上がりしているそうで。さっそくこれもひと通り調べて、主にアートとゲームでサービス実装が進んでいることがわかってきた。(NFT は、ブロックチェーンでデジタルなものに唯一性をもたせることができる魔法)

さっそく「とりあえず NFT もやってみるか」ということで、たいしてアートセンスはないけど、作品をつくって OpenSea に出してみた。

暗号資産で稼ごうという気はないので「価格、どうしたらいいんだろう?」と考え込んでしまった。オークション方式もできるけど、誰も参加しないだろうし、そもそも誰も買わないだろうから運良く買ってもらえてガス代回収できればいいや、と適当なプライシングをしている。(出品するのにけっこうなガス代がかかるのです)

NFTは、2次流通以降も決済のたびに創作者にロイヤリティが分配されるらしいので、誰か買って転売してくれると「なるほど NFT ってのはこういう仕組みで動いているんだな」というのがよくわかるので、イーサリアムもってる人はよろしくお願いします。

趣味なので売れなくても全然構わないので、月に1件ぐらいのペースで作品を追加してみるか。

一方、ブロックチェーンのエネルギー消費問題は日本人でまともに考えている人はほぼいないということもわかってきたので、さっそく海外の論文を漁っていくつか主要なものを発見したので、それについてはまたどこかでまとめて書こうかなと。(その前に追われている論文を仕上げなくては… あと2,800字… )

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