DXはユーザー中心ってことです
年明けぐらいからお手伝いしてきたリサーチプロジェクトの成果がついに公開。
GDX:行政府における理念と実践
発行:一般社団法人行政情報システム研究所
制作:株式会社黒鳥社
編集:若林恵
調査・執筆:伊勢妙子・原田圭・古屋将太・和田拓也・若林恵
AD・デザイン:藤田裕美
コロナ禍では、台湾が民間と行政の鮮やかな連携とテクノロジーでマスクの在庫を可視化し、検査とモニタリングで早急に対処して抑え込んだ一方、日本は <いちいち書くと際限がないので省略> という有り様で、完全に社会の危機対応に失敗していた。
前から気付いていたけど、日本、本当にヤバいなと改めて実感。
そんなことを考えていたら、若林さんから「ちとリサーチを手伝ってもらえないか」との連絡をもらい、行政DXの4ヶ国比較リサーチをお手伝いすることに。私はデンマーク担当。
黒鳥社でピザを食べながら打ち合わせしていると、各国の行政ポータルサイトを見比べてみようということになり、やはりデンマークはよくできているのがすぐにわかった。ちなみに、警察のWebサイトは特徴がよくわかるという話で、兵庫県警のWebサイトは世界的に見ても最強なのではないかと思う。(ある意味では「ユーザー中心」が徹底されている)
デスクトップ調査を進めつつ、ちょうどデンマーク・デジタル化庁のカレンさんが日本に滞在していて、デンマーク大使館にいるという話しを聞きつけ、つないでもらってインタビューをセッティングする。当日はデンマークの行政DXのあれこれを根掘り葉掘り伺って、いろいろと目からうろこが落ちるインタビューだった。その後、ポータルサイト担当者のマーガレットさんにも Zoom でインタビューして、これもたくさん学びがあるインタビューだった。インタビューの翻訳書き起こしは「各国調査レポート」に掲載されているので、興味があればぜひ読んでもらいたい。
なお、あまりにもおもしろいインタビューで翻訳書き起こしが楽しいというのは、はじめてかもしれない。
といった感じで他のみなさんもデスクトップ調査とインタビューを進め、ひと通り材料がそろうと、本文にも書かれているように、7万字のハンドブックへと急展開することに。だえん問答が編まれ、デザインされていく様子を眺めるというのも、なかなか貴重な経験であった。
行政の方はもちろん、民間も含め、あらゆる人に読んでもらいたいなー、と思うハンドブックです。